未刊行作品から辻邦生論まで。資料を網羅し作品の新たな地平を開く。辻邦生の文業40年を集大成する初の本格的全集。

輝かしい戦績を挙げ、ガリア軍を率い首都を目指すユリアヌスに、コンスタンティウス帝崩御の報が届く。ついに皇帝に即位した彼は宮廷政治の改革に果敢に着手。そして、ペル ...

厖大なユリアヌス関連文献解読を通して為される自己改訂の試み、その果てに浮かぶ「リベラル・アイロニスト」という生き方とは。

「背教者」として知られる古代ローマの哲人皇帝ユリアヌスの信仰世界を、精緻な史料分析によって明らかにする意欲作。

タキトゥスの後を継ぐべく著わされた本書は「背教者」ユリアヌス帝を中心とした同時代史のみ伝存、同帝への顕著な傾倒が認められる。

肖像画の名品に秘められた人間ドラマを作家ならではの想像力が描き出す。辻邦生の隠れた傑作短篇集。待望の復刊。

限りある生を惜しみ、その“永遠の姿”を地上にとどめようと描き続けるボッティチェルリだが、あるがままに描くという時代の流行との差異に苦悩する日々が続いていた。そん ...