本書は大学機械系の学生を対象に機械工学史の教科書として書かれたもので、内容は機械「技術」の歴史ではなく、機械「工学」の歴史をめざしている。最近の歴史研究の成果と ...

工学とは「ものつくりの科学」である。動力を効率よく伝達する歯車の歯型はどのような曲線なのか。蒸気機関が出せる動力と効率は何によって決まってしまうのか。オイラーは ...

... 歴史の延長上に,今日われわれが持っている夥しい数の機械類,あるいはそれから構成されているさまざまな機械システム群をそのまま連続させることには多少の困難が伴う。道具と機械との間にある材質や形態の違いが気になるからである。しかしその機能に注目 ...

... 機械導入の途絶,設備・機械の劣化損耗〕,しかも,物的資源は原材料も部品完成品も、優先的重点的に軍需兵站用に配分されるばかりであったのである〔出血的な経済縮小再生産過程〕。とりわけ,戦時期において日本機械工業の水準は,工作機械の輸入中絶 ...

... 機械力を機械と呼んでいるのである。なる程どんな機械でも、そうした単純な機械力が仮装したり結合したりして、出来上っているには違いない。併し経済学の見地からはこの説明は何の役にも立たない。の説明は歴史的要素を欠いているからである」(『資本論 ...