... 民権運動から初期議会にいたる時期の民権と国権の対抗の問題である。ブルジョア民主主義革命運動といわれる自由民権運動が、絶対主義的天皇制の形成と対決する性格をもっていたことはいうまでもない。民権運動の敗北、明治憲法による帝国議会の開設は ...
... 国権と民権の相剋」の命題は成立しないか私は坂野の論文を読んでいると自由民権運動というものが、きわめて平板な、かつ矮小なものにされているのに気づかざるを得ない。これでは、坂野がこの論文を、「民権百年」に冷水を浴びせるために書いたと曲解され ...
... 国権」という言葉は、主権の意味を内包していたが、それだけではなく、「国権と民権の相剋」というように民権との対立概念にもなっている。国家主権、天皇主権対人民主権の論争も行われた。これを「国権」→主権というように短絡し、従って民権論者も国権 ...
... 民権派-民党派どれだけ対抗し得たのかという、国権と民権の相剋の構図をによって行われていた。しかし清仏戦争以降、民権派-民党は一貫して藩閥主流(伊藤井上ら)より対外的に強硬な主張•を唱えており、かかる構図は成り立たない。この国権と民権の相剋 ...
... 民権』「日本の歴史」 25 、小学館、一九七六年永井秀夫他編『シンポジウム日本歴史 16 自由民権』学生社、一九七六年遠山茂樹『日本近代史 I 』岩波書店、一九七五年江村栄一・中村政則編『国権と民権の相剋』「日本民衆の歴史」 6 、三省堂、一九七四年 ...
... 国権と民権の相剋』市下堀谷、氏原真平氏所蔵文書。( 9 )鳥田市岸、増田元吉氏所蔵文書。年代の確定は「丸山教会開山尊師御説教日記」(前掲氏原真平氏所蔵文書)による。両史料と( 11 )鹿野政直「世直しの思想と文明開化」(鹿野政直・高木俊輔編著『維新 ...
... 民権論は、朝鮮の二つの事件を経て、強硬外交論に転じた。民権確立のためにはまず国権確立が必要という主張である。すでに一八八〇年九州福岡の民権政社筑前共愛会は、いち早く解散し、玄洋社を結国権と民権の相剋この福沢と兆民の差は何だろうか。福沢は ...
... 国権へ」「民権と国権の相剋」というばあい、その国権論は、国民解放の原理としての民主主義とむすびついた近代ナショナリズムではもはやなくて、帝国主義的な排外主義的侵略主義(ショーヴィニズム)を意味している。近代日本の歴史でいえば、天皇制国家へ ...
... 国権と民権の相剋」の「あとがき」の「戦後歴史学の進歩はまことに著しい。しかし、わたしたち歴史研究者は、この歴史学の成果を国民の共有財産とすることをどれだけ真剣に考え、かつ実践してきただろうか」との反省にささえられていた。国民とのあいだに ...