中世の法と権力

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... 司法法――といってもそれが Justizrecht を意味するわけでないことは前節の議論からも明らかであり、せいぜい国家の行政機関としての司法機関が裁判に際して準拠したところの刑罰法という程度の意味である――に限ることにしたい。中央集権化された官僚制 ...

... 権力の法体系の出現とそれへの包摂過程にこそ大きな契機がはらまれていたように思える」としている。まさにその通りであり、鉄火について本稿で述べたのは、その一局面だったといってよいのである。となれば、藤木氏のいう平和、そのものが問題となるが ...

... 法を制定するという観念は存在しない。では、かかる「法の支配」「法の優位」、権力の法への服従は、いかに保障されたのであろうか。究極的には抵抗権によってである。抵抗権こそが、権力による法違反に対する最も実効的なサンクションであった。中世法 ...

永仁の徳政令――日本史上、飛びぬけて有名なこの法の本質を「「もとへもどる」という現象」と喝破し、躍動する13世紀の社会を深く鮮やかに描き出した不朽の名著、待望の文 ...